コシオカ産業

Column
コラム

2017年10月05日

【第26弾】 売れる為のデザインの考え方

デザインは人の目を惹きつける様々な工夫が詰め込まれています。

例えば、USJのミニオン……
キャラクターの高さ、そこから手足や目の位置の比率・バランスなどなど……
キメの細かい決め事が多数あります。

くまモン……
これもゆるキャラではありますが、黄金比率があると聞きます。
当初はデザイナーの直感……そしてそのブラシュアップの過程において、科学的な根拠も含め様々な工夫が盛り込まれ、最終デザインとなります。

そのような過程で世に出された商品を見た私達消費者は、
何故か
「可愛い…」
「スタイリッシュ…」と、直感的に右脳で感じ購買意欲を喚起させられてしまうのです。

例えば、上述のキャラクター以外で例を挙げますと、「味の素」があります。

誰もが知っているブランドではありますが、一時、購入世帯数が激減し、若年層の認知度が低下するという時期がありました。

これは「味の素」が「うま味調味料」というカテゴリーだった為、日本の経済成長を背景に生活が向上すると供に食生活も豊かになり、最早「うま味調味料」の必要性が無くなってしまった事が最大の原因でした。

これに危機を覚えた当時の経営陣は、デザイン戦略・ブランド戦略に乗り出します。

そこで生まれたのが「アジパンダ」です。

今や皆さんは「味の素」というと、「あぁ~赤のパンダがデザインされている商品…」と認識をされているのではないでしょうか?

このデザインも単純ではありますが、色合いといい…バランスといい…絶妙です。

瞬く間に、「味の素」は復権を果たします。

最近では、AKBの総選挙からヒントを得て、アジパンダをアレンジした24種類のキャラクターを作り投票を呼び掛けたり、そのプロモーションにも力を注ぎ、ブランド価値の向上に努めています。

このように見た目には単なるデザイン…ではありますが、様々な工夫が施され私達の目に飛び込みヒット商品となって行くのです。

もう1つ……デザインも去る事ながら、商品そのものに価値があるのか?無いのか?も重要な視点です。

商品価値が無いものに幾ら素晴らしいデザインを施しても商品は売れません。

そこで「デザイン思考」における3つの視点が重要になって来ます。

①実現可能性
アイデアを実際に形にするリソースが十分か?
(技術・資金・人材など)

②持続可能性
製品やサービスを持続的に提供出来るか?
(利益の確保・環境との整合性・社会評価)

③有用性
人々に提供出来る価値がどの程度か?

これらのポイントを抑え、そして直感からの科学的根拠や意味合いのあるデザインを彩り商品化を行う………これが「売れるデザイン」となる訳です。

最新の記事

年月アーカイブ