2010年06月18日
海よりも深し
皆さん、こんにちは!
数日梅雨の合間と云う感じで蒸し暑かったですが、今日から暫くは又雨が降り続く様です。 梅雨本番といったところでしょうか?
ここ2週のブログは時事問題と云うこともあり、少し堅い政治の話しになってしまいましたので今日は趣向を変えてお話しさせて頂きたいと思います。
このブログを始めて早2年弱になりますが、その間 私の家族のことや、父親のことに関しては折に触れ書かせて頂きましたが、母親についてはそのタイミングが無くなかなかご紹介出来ませんでしたので、今日は少し母について記述したいと思います。
私の母は74歳になりますがお陰様で本当に元気そのもので病院に行くこともめったにありません。 息子の私が言うのも何ですが、品が良く、凛としているそういったイメージの人です。 ただ最近食事を作る後ろ姿を見ていると白髪も随分増え、全体的に少し小さくなったなぁと感じてしまいます。
母の出身は奄美大島と云うところです。 母の兄が大阪に出て起業し、ひとつの成功をみましたのでそれ以後、親戚関係の人達はある年齢になると大阪に出てその会社に入り手伝いをすると云う形になりました。
妹と云っても例外ではありません。 母も中学を卒業すると兄の会社の手伝いをする為に大阪行くことになりました。その当時はまだアメリカの統治下にあった為、パスポートを持って大阪に来たそうです。
そんなことから、私の掴みネタとして「実は私は日本とアメリカのハーフなんです」と云って場を盛り上げるネタにしたりもしていますが……
母は大阪に来てからある信念の基、約60年一度も故郷に帰ったことがありません。 子供や周りには本当に優しいのですが、兎に角自分には厳しい。 母とはそういう人なんです。
大阪に来て兄の会社の手伝いをするようになってからも、朝は5時起床で家の掃除や当時住み込みの社員の食事の段取り、それから実際の仕事をし、又晩は大勢の晩ご飯の段取りと後片付けに追われ毎日3時間位の睡眠しか取れなかったと聞きます。
父と一緒になってからも、そんなに裕福な家庭ではありませんでしたので、父は一念発起し事業を起こしました。 特に創業当時、私も小学4年から時間があると工場で仕事を手伝わされていた位ですから、母にとっても寝る間がなかったのではないかと思います。
暫くして仕事も軌道に乗り多少の金銭面での余裕は出てきたと思いますが、それからも家内工業的な事業展開でしたので、文字通り二人三脚で仕事をし、昼間は仕事、早朝と晩から夜中にかけては家族家庭の事をこなすと云う生活が何十年も続いきました。
大阪に来てからもう何十年も自分の時間を持つことも無く仕事にそして家族の為に身を粉にして働いてきたのです。
ある時、母に尋ねたことがあります。 「朝から晩働いていてしんどくないの?」 「働けることが幸せやから苦になれへん、そやから全然しんどくない」 と云う答えでした。 ほとほと頭が下がります。
父が他界してから暫くしてこれからは自分の時間を持って欲しいとの思いから会社から一線はひいてもらいましたが、上述の様な母ですので急に仕事をとってしまうと駄目になりますので、今は週に1~2度手伝い程度きてもらっています。
今ではその空いた時間で近所の老人会の人達と旅行に行ったり、会合したりと少しは自分に時間が使える様になって良かったなぁと喜んでいるところです。
ただやはり仕事のことは気になる様で、先日もこんなやりとりがありました。
「この前、返品が沢山あったけど、どっか売られへんの?」 ある商品の大量返品があったのです。 私達や商品に問題はなく、顧客への協力と云う意味合いから返品を受けたものでした。
それを心配してくれ、本当に当事者の立場で考えて色々な質問が私に投げかけてくれたのですが、私はその質問を半ば遮る様に「心配ない!」と強い口調で言ってしまいました。
それはこんなことでまだ母に心配をかけている自分の不甲斐なさと、返品が返ってきてもその数の金額を知ろうともせず、ましてや他への販売を考えていない本来は当事者であるはずの営業スタッフと母とのギャップに対する憤りが入り混じり、半ば強い口調になってしまったのです。
何十何歳になっても子供のことは心配な様です。
今でも母は5時頃に起きますが、毎朝決まってしている日課があります。
歩いて1分位のところに神社があるのですが、掃除や食事の段取りを一通り済ませ、6時半頃には必ず参拝に出掛けます。
何をお願いしているかは聞いたことはありませんが、恐らく家族の健康、その中でも私の体のこと、そして今の時代ですから会社の繁栄を祈願してくれているのだろうと想像出来ます。
母の愛は海より深いと云うことですね。
その母の思いがどれだけ私を救ってくれたことでしょう?
その母の思いがどれだけ私を支えてくれたことでしょう?
そして母の存在がどれだけ私を奮い立たせてくれたでしょう?
何回か記述しました様に私が今頑張れる源は、信頼してついてきてくれる社員や家族を幸せにすると云うことがモチベーションになっているのは紛れもない事実です。
しかし、私の奥底の本当の源泉は今まで会社の為、家族の為に身を粉にして働いてきた、この母に安心と安らぎと豊かさを感じてもらえる様に必ずして見せると云うマグマです。
これを成し得ることが唯一の親孝行だと信じ頑張っているのです。 一度近い内に母を60年振りに故郷奄美大島に連れて行きたいと思います。
感謝
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