2014年01月28日
2014年経済動向~実体経済動向~
皆さん、こんにちは!!
寒くなったり、暖かくなったりと、1日置きに繰り返している感じがします。
しかも、その寒暖の差も大きく体調管理が大変です。
私の周りでも体調を崩し、風邪を引いている方々が目立ちます。
私はお陰様で今の所、大丈夫ですが……。
ノロウイルスやインフルエンザが猛威を奮っていますので、くれぐれもお身体をご自愛下さいませ。
さて、今週は、先週からの引き続きで「2014年経済動向」について、寺島実郎氏の講演を基に話をさせて頂きたいと思います。
先週は、株式市場動向についてでした。
そして今週は実体経済動向について話を進めさせて頂きます。
実体経済について注目すべきは、物価と所得という事です。
足元の経済状態は、アベノミクス3本の矢で云う所の「大胆な金融政策」「機動的な財政出動」が実施されていますが、その割には実体経済は動いていない状況だそうです。
物価動向を見ますと、前年比で素材原料は17%増、中間材は5.5%増、最終材は2.8%増となっています。
つまり、この1年で円安を背景に、原材料は約2割に迫る価格の高騰、一方でそれをなかなか価格転嫁出来ない状況下(一部大手は価格転嫁を実現、中小は価格転嫁が出来ない)で最終材は2.8%の上昇に留まっているのが現状の様です。
従って、物価においては「川上インフレ、川下デフレ」の構造がより鮮明になってしまったという事でした。
次に所得を見ますと、一部、大手で賃上げの動きはあるものの、現金給与総額0.1%増に留まっているのが現状の様です。
また、その大手に関しましても、利益増の要因は、株価上昇や円安による表面業績と捉えている企業が多い為、一時金は問題ないとしても、ベアがどれ位、上がるのか?はかなり不透明な部分です。
実際、国内GDP の60%を占めるのが、個人消費です。
個人消費が上昇しない限り、実体経済が良くなったとは言えません。
仮に、物価上昇が2.8%、それに加え消費税増税が3%、合わせて5.8%になります。
賃金が5.8%上がって、やっと物価上昇する前の過処分所得水準という事になります。
大手でも5.8%の賃上げは絶対に無理です。
本来、個人消費を上昇させる為には、実質7~8%以上の賃上げをしなくてはなりません。
流石に程遠い数字です。
物価動向、所得動向を見ますと上述の様な内容です。
物価上昇と賃上げを考えた場合、やはり物価上昇の方が先行をし、過処分所得を減少させ、個人消費を低下させる形になってしまいます。
更に、輸入インフレは続いており、エネルギーと食糧コストの上昇が懸念されます。
また、貿易赤字も拡大しています。
元来、日本においては、円安になれば貿易黒字が増大し、各国から圧力を懸けられ調整をするという構図でした。
今は円安なのに何故?
そんな疑問が湧くと思います。
それは、この20年にも及ぶデフレとグローバル化を見据え、全産業の内、約30%の企業が何らかの形で海外に工場を配しているからです。
従って、もはや円安になったからといって、旧態には戻らないのです。
このままでは、エネルギーや食糧に加え、輸入による最終材も価格の上昇は必至な状況です。
この様な事を考えると、2014年GDP 政府予測の1.3%という数字も怪しい感じがします。
過度の円安を抑制、賃上げと物価上昇の整合性を如何に合わせるか?
アベノミクス第三の矢、「民間投資の喚起による成長戦略」と言いますが、まだまだ政治主導による采配如何で実体経済も大きく変化しそうです。
私達は、注視しながら機動的に対応出来得る状態を創って置かなくてはならないと考えます。
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